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本:出版業界の危機と社会構造

  • 2008-03-21 (金)
出版業界の危機と社会構造 出版業界の危機と社会構造
小田 光雄

論創社 2007-11
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教科書、雑誌、文学などの出版によって結びつけられた読者にからなる想像の共同体を創出し、良きにつけ悪しきにつけ、出版が戦後社会を形成してきた。それを支えたのが出版社・取次・書店という流通システムだった。(p256)

▼この本を読むと、戦後のGHQによる日本統治から、今の出版業界の不振、そして日本社会の問題点が一筋でつながってくる。「効率化」「消費者の利益」という言葉に導かれて、あまり考えなくても良いような世の中が作られてきたみたいだ。それは考えてる人たちにとってはとても都合の良い世界。

いつの時代も情報の価値は高くて、出版業界が“衰退”してるのは、世の中のピンチといえそう。逆に新しい何かをするチャンスでもあるのだけれど。

▼本。なんか巡り巡って、“本”にまつわる仕事をさせてもらえそうな感じです。本はモノでありながら、情報でもある。面白さも二重奏。

何とかしたいなー

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本:メディアは存在しない

  • 2008-02-23 (土)
メディアは存在しない メディアは存在しない
斎藤 環
エヌティティ出版 2007-10
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メディアを介したコミュニケーションは(=全ての「コミュニケーション」)は、精神分析的に言えば常に「一対一」であり、同時に常に「n対n」でもありうるのだ。これは要するに、「コミュニケーションの主体」をどのように理解するかということによる。(p156)

「人間」は常にすでに、言葉によって媒介された存在であるほかはなく、それゆえメディアそのものを独立した存在として取り扱うことは不可能、もしくは単に意味がないのである(p294)

▼僕らの認識は言葉や目・皮膚・耳などの感覚器などによって常に媒介されている。だから、「メディアが社会を変えている」という主張をうのみにするのは危険だ、いう話。精神科医がメディアについて書いている、というのも面白いです。

インターネットや携帯を当たり前のものとして使う僕らには、何か変化が起こってるんでしょうか。一番大事な“心”が失われつつあるように感じるけど、それは技術や社会の在り方と関係してるんでしょうか。

▼なんて考え始めると、掴みどころがなくなってしまいますが、臨床の精神科医として一人ひとりの人間と向き合ってきた著者の経験にこそ学ぶべきだと思いました。やはり実践、経験こそが全て。心と体はちゃんと真実を掴みとってくれる、はず。

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本:人間を幸福にしない日本というシステム

  • 2008-02-16 (土)
人間を幸福にしない日本というシステム (新潮OH!文庫) 人間を幸福にしない日本というシステム (新潮OH!文庫)
カレル ヴァン・ウォルフレン Karel van Wolferen 鈴木 主税

新潮社 2000-10
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▼日本で生活するオランダ人ジャーナリストによる「この国がダメなこれだけの理由!」。

僕が尊敬する人には「世の中の仕組みをよく勉強している」という共通点がある。最近で言うと、昨秋のキャンプを手伝いにいったおけら牧場の山崎夫妻がそうだった。もちろん行動派なんだけど、ただ行動するだけでなく、前に進んでいる実感がある。確かな戦略があって、その先に希望がある。だから大変でも明るくやっていける。人が集まってくる。

翻って自分はというと、あまりにも無知だ(親父にも「お前は商売をしたら騙されて終わりじゃ」と太鼓判を押されているくらいに笑)。特に社会や政治に関する見識が圧倒的に不足している。やっぱり「いい世の中で生きたい」と思うなら、世の中について知らないと話にならない。

▼ウォルフレンさんのこの本は日本というシステムの「どこが病んでいるのか」、「治すために一人ひとりに何ができるか」を具体的に提案してくれている。一言で言うと“官僚独裁主義”“政治的アカウンタビリティ(説明責任)の中枢の不在”が病巣だそうだ。官僚については全く分からないけど、“アカウンタビリティの不在”については何となく分かる。

「なんでそれをしたのか?」「結果はどうなったのか?」

これを追求しない関係はナアナアになってしまうものだ。日本の政治と僕ら市民の間では、これがまかり通ってしまっているらしい。これを変えていくのは小さなチームやコミュニティの力だと思う。

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